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Sun, Y.*; 箱田 照幸; Chmielewski, A. G.*; 橋本 昭司*
Radiation Physics and Chemistry, 68(5), p.843 - 850, 2003/12
被引用回数:8 パーセンタイル:49.89(Chemistry, Physical)電子ビーム照射による揮発性有機化合物の分解に関する研究の一環として、低水分空気中に含まれたトランス-1,2-ジクロロエチレン(-DCE)の分解について調べた。-DCEや有機性分解生成物をガスクロマトグラフ-FID検出器で分析し、また二酸化炭素及び一酸化炭素濃度を全有機炭素計により測定した。その結果、炭素換算で分解生成物の10%程度が、幾何学異性体のシス-1,2-ジクロロエチレンであることがわかった。また、同ベースガス中に含まれた-DCEと構造異性体の1,1-ジクロロエチレンについて分解率及び分解生成物について化学反応シミュレーション計算を行うことにより、-DCEの分解反応を引き起こす活性種の特定や連鎖分解反応について考察した。
Sun, Y.*; 箱田 照幸; Chmielewski, A. G.*; 橋本 昭司; Zimek, Z.*; Bulka, S.*; Ostapczuk, A.*; Nichipor, H.*
Radiation Physics and Chemistry, 62(4), p.353 - 360, 2001/10
被引用回数:22 パーセンタイル:81.38(Chemistry, Physical)揮発性有機物の電子ビームによる酸化分解に関する研究の一環として、水分含有空気中に含まれた1,1-ジクロロエチレン(DCE)に電子ビーム照射を行い、分解率及び分解生成物の定量を行った。また、得られた結果をもとにコンピュータ反応プロセスシュミレーションを行い、分解機構の考察を行った。
箱田 照幸; Zhang, G.*; 橋本 昭司
Radiation Physics and Chemistry, 62(2-3), p.243 - 252, 2001/09
被引用回数:13 パーセンタイル:66.91(Chemistry, Physical)これまでの一連の研究から、空気中に含まれるクロロエテンは電子ビームにより、おもにClラジカルを介した連鎖反応により分解することが明らかになった。本研究では対象物質を1.2-ジクロロエチレンとし、分解効率や生成物を測定することによりトランス及びシス体の異性体構造や異なる初期濃度における連鎖分解機構の違いについて調べた。その結果、シス体ではOHラジカルにより連鎖分解反応が開始され、その結果生じたClラジカルによりおもに分解反応が進むのに対し、トランス体ではOHラジカルだけでなくオゾンも連鎖分解反応を開始することがわかった。またトランス-1.2-ジクロロエチレンとオゾルの濃度減少速度から、実験的に反応速度定数を求めた。さらに初期濃度300及び600ppmVのトランス体について、各初期濃度でのOHラジカル及びオゾンによる連鎖分解反応における連鎖長をそれぞれ求めた。
Sun, Y.*; 箱田 照幸; Chmielewski, A. G.*; 橋本 昭司; Zimek, Z.*; Bulka, S.*; Ostapczuk, A.*; Nichipor, H.*
Proceedings of 5th International Symposium & Exhibition on Environmental Contamination in Central & Eastern Europe (CD-ROM), 6 Pages, 2000/00
揮発性有機化合物の電子ビームによる酸化分解に関する研究の一環として、水分含有空気中に含まれた1,1-ジクロロエチレン(DCE)に電子ビーム照射を行い、分解率及び分解生成物の定量を行った。また、得られた結果を基にコンピュータ反応プロセスシミュレーションを行い、分解機構の考察を行った。
寺岡 有殿; 馬場 祐治; 佐々木 貞吉
Photon Factory Activity Report, (14), P. 422, 1996/00
高エネルギー物理学研究所放射光実験施設のBL27Aにおいて、シンクロトロン放射光を用いてオージェ電子のエネルギー分析を行った。ほぼ液体窒素温度に冷却したCu(100)の清浄表面にトランス-1,2-ジクロロエチレンの蒸気を吸着させて凝縮相を形成した。塩素の1s軌道からC-Cl結合の反結合性軌道への遷移に対応する強い吸収ピークの近傍でKLLオージェ電子のエネルギーを分析したところ、傍観型オージェ電子のエネルギーが励起エネルギーに比例してシフトするのが観測された。さらにオージェ電子スペクトルの半値幅が共鳴ピーク位置で狭くなることも観測された。このナローイングは傍観型オージェ過程が最終的な2正孔状態の寿命に支配されることを示している。すなわち、傍観型オージェ過程はオージェ共通ラマン散乱であることが明らかになった。
佐藤 圭*; 志平 良隆*; 綱島 滋*; 梅本 宏信*; 高柳 敏幸; 古川 勝敏; 大野 新一
Journal of Chemical Physics, 99(3), p.1703 - 1709, 1993/08
被引用回数:21 パーセンタイル:62.83(Chemistry, Physical)214および220nmの紫外線でジクロロエチレンを光分解して生成する塩化水素HCl分子の初期回転分布を測定した。HCl分子は[2+1]の共鳴イオン化法により、飛行時間型質量分析装置を使って検出した。振動励起したHCl(v=1,および2)については、回転分布はボルツマン分布であったが、v=0のHCl分子については2つの温度成分より成るボルツマン分布で表わされた。この結果はジクロロエチレンの分解過程が1つではないことを示唆するものである。同様な方法で、生成する塩素原子についても検出した。基底状態の塩素原子(P)および励起状態の塩素原子(P/2)の生成比についての知見も得ることができた。